ここからの10年.
一昨日わたしは誕生日を迎えた。
朝目が覚めるとこの時期にしては暖かくて、部屋の中に霞がみえて、やわらかい空気を感じた。
あぁ、抜けたんだな。
色々抜けた。
そう思う朝だった。
皮膚にあたる空気は軽く優しく、呼吸するのがいつもより楽な、そんな日中。
家中の窓を開けて風を通らせた。
床を丁寧にふいて、キッチンの掃除をした。
今日がわたしのはじまりの日。
そんな確信があったのは不思議だったけど、とにかく今日を丁寧に生きようと思えた。
シャワーをあびて、お風呂を入念に掃除して、、そしたら気づいた。
何日か前から気になってた汚れを、今日は徹底的に綺麗にしてクリアになるんだって決めて入ったのに、既に旦那が掃除してくれていた。
まったく言ってなかったのに同じことを思い気づいて、率先して実行してくれて、それを何も言わず普通の流れとして彼なりに気持ちよく過ごそうとしている彼の気持ちがとても嬉しくて、わたしは心底嬉しくて、早くお礼を言わなくちゃいけないと思って。
お風呂のあと、お気に入りだけど普段の生活ではあまり着ないチュールスカートを履いて、軽くメイクもして、自分なりの身なりを整えた。
いつもの時間に息子の迎えに出ようとしたら、旦那が一緒に行こうと声をかけてくれたことが嬉しかった。
あったかい外の風にふかれて、同じ風にあたって呼吸をして、驚くくらい幸せだなって噛み締めた。
その後息子と旦那と手を繋いで歩いて帰って、旦那と息子にお風呂のこと、ありがとうを言った。
でもそしたら、当たり前のことだよって笑ってくれて、わたしは最高のお誕生日を送らせてもらえてるんだなって、胸がいっぱいになった。
私の日常にはこれといったダイナミックなことはそうそう起こらないけれど、日常の全部が幸せに満ち満ちていることに気づかされたあたらしい幕開け。
きっとわたしはこれから10年で苦楽ありながらだろうけど色々構築していって、また3年後、10年後リスタートの時期になっていくのかなって、そんなビジョンが見えつつ、足元をかためていく準備をはじめるところにきたのかなって。
そんな話でした。